はじめに
哲学とは何かを簡単に説明します。哲学とは、人間の存在や世界について、根本的な問いを投げかける学問です。哲学は、古代から現代まで、多くの人々の人生に影響を与えてきました。
『ストア派哲学入門』
「ストア派」とは、「ストイック」の語源です。
ただでさえ難しいイメージのある哲学なのに、「ストイック・フィロソフィー(哲学)」なんて言ったら逃げ出したくなる人もいるのでは?
おまけに、ストア派哲学の存在を知っている人でも、近年のイメージは「禁欲的、感情を殺す」といったあたり。
でも実際には、非常に「使える」哲学なのです。
実際に、本書で取り上げられている内容の例を。
「最善の生き方とは何か」「怒りの感情にどう対処すればよいか」「仲間同士、ほかの人間に対する自分の義務とは何か」「死ぬのが恐ろしいのはなぜか」「現在の苦境をどう乗り越えればよいか」「手にした成功や権力をどう扱うべきか」
これらの問いが中心となっています。
ここからも、本書が抽象的かつ概念的なものではなく、実用的な思想に基づいていることがお分かりいただけるかと思います。
また、ストア哲学の面白いところは、歴史上の多くの人たちがこの思想を活用・探求していたということ。
特に、本書でその名を何度も目にする人々(マルクス・アウレリウス、エピクテトス、セネカ)のうち、一人はローマ皇帝、一人は奴隷の身から教師となって名を馳せ皇帝の友になり、一人は劇作家にして政治顧問として活躍しました。
社会で活躍するためにも活用できる思想です。
本書は、専門家にしか分からない難解な学問ではなく、普通の人が幸せな人生を送る指針として、ストア哲学をよみがえらせることを目的に書かれています。
構成としては、三つの原則(ものの見方、行動、意志)に沿っており、さらに各原則の中で重要なテーマごとに細分されています。
毎月、特定のテーマに焦点を当て、毎日、新たな考え方や行動の仕方を示すために366のヒントが詰まっています。
本国で200万部突破のベストセラー!
ストレスフリーで生き抜く 366のヒント
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『武器になる哲学』
現役で活躍する経営コンサルの方が書いた、「哲学の使い方」がわかる1冊です。
哲学・思想を学ぶメリットとは?
理由は大きく、次の四つになります。
①状況を正確に洞察する
②批判的思考のツボを学ぶ
③アジェンダを定める
④二度と悲劇を起こさないため
本書が他の哲学入門と違う点として一番特徴的なのは、有用性に基づいて構成されているという点。
哲学のことをよく知らない人が読むにはすごくありがたいことだと思いませんか。
「人」「組織」「社会」「思考」の4つのキーコンセプトに基づいているため、実際にどのように実生活で役立てることができるのか?がよくわかります。
また、哲学の本を読んでいると「なんでそんなことをわざわざ…?」と思うような文言が出てくること、ないですか?
今となっては科学的に間違っている思想だったり、逆に当たり前すぎることだったり。
そういったものは、アウトプットとしては役に立ちづらいかもしれせん。
でも、そこに至るまでのプロセスは今でも非常に重要だったりするのです。
この本では、アウトプット(結論)だけでなくプロセス(筋道)が解説されています。
応用が効く思考力を鍛えることができるのではないでしょうか。
7万部突破!
「使える哲学本」として、ビジネスパーソンから支持されています
最後に
どのような方にそれぞれの本がおすすめなのか、考えてみました。
ストア派哲学に興味がある
心の平穏を保ち、ストレスフリーな生活を送りたい
自省することに興味がある
どちらかというと地道にコツコツタイプ
▼ストア派哲学入門
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柔軟な思考力を身に付けたい
まずは広く哲学に触れたい
哲学を「使う」ことに興味がある
翻訳本より日本の本の方が読みやすい
▼武器になる哲学
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以上です。今回の記事はいかがだったでしょうか。
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どうぞよろしくお願いします。